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移転先はこちら→「メルマガとブログの融合に失敗した「melma! blog」追悼」
「melma!blog」サービス終了のお知らせによると、2005年11月30日をもってサービスを終了するとのことである。
バージョンアップなどのメンテナンスがないこと、同社のアメブロに力が注がれていることから不安を感じてはいたのだが、ついに終了となってしまった。自分は、ブログサービスの中でもmelma!blogには特別な使命というか位置づけがあると考えていた。それは、「メルマガとブログの融合」である。
メールマガジンは、「忘れていても向こうから届く」という性質がある。送信側からすれば、いわゆるプッシュ型メディアだ。登録していたことを忘れていても、速報型のメルマガなら、来れば読んでみたりする。情報型のメルマガなら、メールボックスに貯めておいて、あとで検索したり、まとめて読んだりすることができる。
しかし、メールマガジンに共通する難点は、バックナンバーページの見づらさだ。日付順に読んで行くにしても、特定の記事を読みたい場合も、どうもナビゲーション的に読みづらいものがある。「まぐまぐ」にしても「melma!」にしても、メルマガのバックナンバーを検索したり、連続して読んだりするのには、あまりにも不便だ。
かつて某所でメルマガを発行したときには、このバックナンバーを何とかして見やすい形にできないかと考えたものだった。
実は、メルマガのバックナンバーを整理するには、ブログが便利だ。そもそも、ブログは新着記事から時系列順に並べるページであり、しかもカテゴリ分けをしたり、ブログ内検索ができるようになっている。しかも、一定のフォーマットに合わせて整形した上で、過去記事へのリンクなども自動的に作られるわけである。
とすれば、メルマガに投稿するたびにブログにも投稿しておけばいい。実際、このようにしてブログとメルマガを連動させているサイトもある。
しかし、これは明らかに面倒だ。メールマガジンを発行すると、自動的にバックナンバーページが作られるのであれば、その出力形式をブログにしてもらえればいい。
その連動を可能にしたのが、melma!blogだったわけだ。
melma!blogは、メルマガを送信するとき、それをブログにも投稿するという選択が可能だった。もしこの連携がさらに充実されるのであれば、melma!blogはメルマガ界で「まぐまぐ」に対抗しうるメリットを手に入れたことだろう。
melma!blogがはてなダイアリーをもとに作られていたのも、ポイントが高かった。それは「はてな記法」が使えるからである。他のブログであれば、文章の装飾にはHTMLタグを入れる必要がある。かといってメルマガ本文にタグを入れるのはかっこわるいわけで、そうなると一度送信して、あとから編集し直すという手間がかかってしまう。
ところが、はてな記法は、行頭に「*」を入れれば見出し、その直後に[カテゴリー]を記入することもできる。また、>>と<<で挟まれた部分は引用、URLが書かれていればそのままURLリンクに変換、というようになっている。これは、メルマガで見たとしても気にならない程度の記号だ(慣れればその記号の意味にもすぐなじめる)。だから、同一のテキストデータから、タグで整形されたブログ記事と、ベタテキストのメルマガを同時に出力できるわけである。
もっとも、はてなダイアリーにある機能の中でも、キーワード機能は、melma!では必要なかった。あれはキーワードをいじろうというユーザーのコミュニティがある程度活性化していないと意味がないが、melma!のような独立性の高いメルマガ著者同士は、連携することに興味があまりなさそうだからだ。
ブログとメルマガを連携させているといえば、Seesaa Blogがある。ここは、ブログの更新情報をメールで配信するという位置づけで、むしろ「更新通知」という認識だ。これは一度試してみたが、「メルマガとブログを連動させる」という自分の希望には添っていないと感じた。
というのも、これはブログが主で、メルマガが従である。したがって、メルマガの管理機能がほとんどない。配信部数をチェックしたりすることもできない。メルマガ主体のmelma!とは逆である。
したがって、「メールマガジンのバックナンバーを管理するためにブログを使う」という目的には使いづらいと感じた。
しかし、melma!では、どうやらメルマガとブログを連携させて運用するという発想がなかったようだ。melma!本体のほうにはブログと別にバックナンバー表示機能が残っているし、一方でmelma!blogははてなダイアリー旧版のままで、メルマガサービス向けのチューンナップがなされるでもなく、放置されてしまっていた。そして、ついにブログが消えることとなったわけである。
そこで、自分が「あったらいいな」と思うメルマガとブログの連携サービスについて、その仕様書をまとめておきたい。まぐまぐでもE-MagazineでもMailuXでもいいのだが、どこかで採用してくれれば面白いことになるだろうと思う。
おおよそこういった機能がそろっていれば、一度の手間でブログとメルマガが更新でき、しかも必要な手を加えることができるのである。そういう意味で、melma!blogはかなり理想に近いサービスだったわけだが、これが消えてしまう(あるいは成功しなかった)のは、日本のインターネットの歴史の上においても大きな損失となるように思う。
最後に、melma!blogはサービス停止とともに全データを消去するという。これは困る。せめて作者自身が「放置」を選べるようにしてほしい。新規記事作成は不可でもいいから、過去記事だけは残しておいてもらいたい。
ネット上でデータを消去するということは、そこへのリンクがすべて無意味になるということである。多くの人が作成して蓄積した有益なデータ(や無益なデータ)にアクセスできなくするということである。
サイトを「閉鎖」するときでも、そのデータが残っているとまずい場合を除いて、できるだけデータはネット上に「放置」しておいてほしいと思っている自分としては、今回のmelma!blog閉鎖に伴うデータ消去はきわめて残念なことだと思う。せめて、こちらへ移転しましたという告知だけでもできるようにすべきではないだろうか。今後の更新はアメブロで、というのは別にかまわない。しかし、旧データはそのまま残し、更新は新しい場所で、という誘導さえできないのは、本当に困った話である。
(余談だが、ブログを引っ越す場合は、可能ならば旧サイトには全記事を残すべきだ。あるいは、全記事を書き直して、それぞれ対応するページへのリンクを入れる。これまでにGoogleなどの検索に載るようになったページを削除してしまうのはもったいないし、他のサイトからリンクされていた場合のリンク切れを防ぐという意味もある。旧サイトの内容を全部新しいサイトに「移動」ではなく「コピー」しておいてもいい。ミラーサイト的に使えるのだから。その場合も、トップページに「最新記事はこちらで更新中」としておけば問題はない)
そういうわけで、今回のmelma!blogの終了は、何重もの意味で残念なことだと思う。